SICKNESS
病気のお話し
歯周病のお話し
歯周病は大人になったほとんどのワンちゃんネコちゃんがかかり、歯に付着した歯垢中の細菌が増殖し、歯肉や歯周組織が壊される病気です。
若くても歯周病になりますが、加齢とともに発症率が高くなり、重症化する傾向にあります。
私たち人間と異なり、虫歯はほとんどないと言われています。
歯垢と歯石は違います!
- 歯垢
- 細菌や細胞の残骸、唾液由来のタンパク質、食物のカスなどから構成されます。
→歯磨きでとれます。 - 歯石
- 歯垢が数日たつと、歯石になり歯磨きでは取れなくなります。
歯周病はどんな症状がでるの?
- 口臭がある場合があります。
- 歯肉が赤くなり、腫れてくる場合があります(歯肉炎)。
- 歯肉の炎症に続いて歯を支える顎の骨や歯根膜が壊されてきて歯がぐらついてきて最終的に歯が抜けてしまいます。
- さらに炎症が周囲に進むと眼の下や顎の下が脹れたり、これらの部位の皮膚に穴があき、血液や膿がでたり口と鼻がつながって鼻水やくしゃみがでることもあります。
診断は?
基本的には見ることによって診断しますが、見せてくれないパターンでは、麻酔が必要になるケースもあります。また、腫れが重度の場合には他の疾患との鑑別のために、レントゲン検査や麻酔下でのCT検査が必要になることもあります。
治療方法は?
基本的に歯周病の治療には人と同じように超音波スケーラーを用いますが、動物には麻酔が必要になります。
特に重度の歯周病で歯周ポケットが深い場合や歯の根元に膿がたまっているなど、抜歯が必要と判断した場合には抜歯を行います。
比較的おとなしい子であれば、麻酔をかけずにハンドスケーラーという器具を用いて、ある程度の歯石を取り除くことができる場合もあります。(当院トリミングにて行っております。予約制)
予防法のいろいろ
ワンちゃんの場合には定期的な歯磨きが重要です。
- 歯磨き
- 歯ブラシを用いたり、指にガーゼを巻き、こする方法などがあります。
歯磨きガムを用いる方法もあります!
フードはウェットのものよりもドライフードの方が歯石は付きにくいです。
口腔内の環境を整えるサプリメントもございます。
最後に
歯周病に関しては、まず病院で診て診断してもらうことが大切です。歯周病の予防は歯磨きができれば一番ですが、歯磨きをできない子もたくさんいます。無理やり歯磨きをすることで、反対に口の中をみせてくれなくなる場合もあります。
大切なことはその子の性格と歯周病の程度によって適切な治療を行うことだと考えます。口の中について気になる事があれば、いつでも当院にご相談くださいね!